どうする? 田舎のお墓!
UnsplashのTom Wheatleyが撮影した写真
田舎のお墓の管理や継承の問題で悩んでいませんか?
田舎のお墓をどうしたらいいのやら
私自身
・遠い田舎のお墓の管理ができない
・将来的に、お墓の管理を継がせられない
といった問題を抱えています。
色々と調べた結果、納得のいく解決方法にたどり着きました。
全てを解決する方法として、自分はお墓自体を無くすことを解決方法としました。
【解決方法】:「墓じまい」と同時に「永代供養」し、お墓(墓石)を無くす!
お墓(墓石)をなくすことは解決法のひとつなので、周りの人とも相談しましょう。
通常の「墓じまい」では「田舎のお墓を近くのお墓に移す」ことがほとんどのようです。
でも、それでは「将来のお墓の管理」の問題が解決できません。
墓石を無くす方法や、一般的な「墓じまい」や「供養方法」についてまとめましたので、ご紹介します。
あなたのお墓の悩みの解決の一つとして、きっと役立つと思います。
1.私の状況
私の両親は亡くなり遠い田舎のお墓に埋葬しました。
しかしとても遠く、ほとんどお墓参りに行くこともできず、管理は親戚にまかせっぱなしでした。
また、子供も娘だけのため「自分でも管理できないお墓を娘に引き継がせるわけにいかない」とも考えていました。
今回、お墓をどうするか決めて、親族にきちんと「墓じまい」の意向を伝え、今後どのように供養していくか理解してもらえたところですが、これだけで心のもやもやが消え本当にすっきりしました。
供養の気持ちをきちんと持っていれば、自分も周りの人も納得して「墓じまい」ができると思います。
2.私の「墓じまい」悩み解決方法
「墓じまい」は現状のお墓(墓石)を無くして、遺骨を移す(改葬や散骨)までがセットです。
私は、遺骨を改葬先(神社、霊園等)で「永代供養」し、新規に墓石を持たない法とすることを決めました。
メリット: ①将来的なお墓の管理が不要となる
②新規にお墓を建てる(維持する)費用がかからない
デメリット:①お墓(墓石)が無くなることの親族への説明(説得)が必要
②自分の入るお墓も無くなる
デメリットの「自分の入るお墓も無くなる」ことについては、自分自身も霊園等で「永代供養」してもらう考えです。
また、「お墓参り」は永代供養した所の「供養塔」などで行えます。
永代供養したところへ行けば、お墓参りはできるのね!
皆さんはそれぞれ状況は違うと思いますので、以下に、「お墓じまい」のパターンや手続きについて調べたことをまとめましたので、参考にしてください。
3.「墓じまい」する3つの理由
親戚などに「墓じまい」を説明して理解してもらうためにも理由を整理しておきましょう。
3.1現状的に管理が困難
現状として「お墓が遠方にありお墓に行けない」「忙しくてお墓に行けない」「お墓の維持費が負担になど現状のお墓を適切に管理できないなどの理由があります。
3.2将来的に管理が困難
お墓の継承者がいない、または、子に負担を背負わせたくないという理由です。
少子化や未婚化で家やお墓を継ぐ人の見込みがなかったり、継承者がいても当然のように負担を背負わたくない場合がありますね。
3.3墓地管理者や周りの人に迷惑をかけたくない
将来的にお墓を継承できる人がいなくなった場合「無縁墓」となってしまます。
親戚のほか、墓地管理者や墓地近隣の方にも迷惑をかけてしまいます。
4.そもそも「墓じまい」って何をするの?
一般的に「墓じまい」は「旧墓地の撤去」と「改葬(新墓地への埋葬)」を指します。
作業としては、・墓地の管理者と調整し、・遺骨を取り出し、・墓石の撤去・整地をし、・遺骨を改葬(または散骨等)までを言います。
特に「取り出した遺骨をどのように供養するか」「新規にお墓(墓石)を建てるか」で対応が大きく異なります。
5.遺骨の4つの供養方法(改葬等)
1)改葬:新規にお墓を建てる
やっぱり墓石があった方がいいなら、改葬先(霊園やお寺など)にお墓を建てる方法があります。
継承者がいるなら、自分も子孫もこのお墓に入れるので良いと思います。
墓石などの業者に相談すれば「墓じまい」の手続きもセットで教えてもらえます。
2)改葬:永代供養(納骨堂+合葬)
お寺や霊園、神社へ永代供養を依頼できます。(神社は永代供養できる所は少ない)
遺骨の数に応じて永代供養の費用がかかります。
最初から「合葬」で遺骨を他の遺骨と区別せず供養する方法と、最初の2~30年位は個別に「納骨堂」に納めその後「合葬」する方法などがあります。
初めて埋葬する場合は、最初は「納骨堂」で期限が来たら「永代供養で合祀」する方が一般的です。
※私はこの「永代供養」の方法とし、自分自身のお墓も持たないつもりです。
お寺などの場合は、場所を変えずに同じところで永代供養できる場合もあります。
3)散骨
遺骨を埋葬せずに、海上散骨や山林散骨など、遺骨を粉状にして撒く方法です。
散骨は個人でもできますが、法的な制約やルール、精神的ストレスもあるので専門の業者を利用するのがおすすめです。
※ルール等:骨粉は2mm以下の粒にする。公共の場所は散骨の制限がある。埋めてはいけない(埋めると「埋葬」になる)。など
なお、散骨は「埋葬」ではないので通常「墓じまい」に必要な「改葬許可書」が不要となります。
4)手元供養
散骨と同様、遺骨を埋葬しません。(埋葬と組み合わせる場合もあります)
遺骨を自宅等で保管し供養する方法です。
保管方法は加工型と納骨型に区別できます。
加工型:遺骨をアクセサリーや小物に加工する。粉状にしてネックレス等に納める。
納骨型:遺骨をそのまま自宅で保管・供養する。
「手元供養」も「埋葬」ではないので通常「墓じまい」に必要な「改葬許可書」が不要となります。
6.「墓じまい」7つの手順
「墓じまい」でやるべきことを時系列に「7つの手順」としてまとめました。
6.1 遺骨の供養方法(改葬、散骨など)を検討し、関係者(親族・墓地管理者)に話をとおす
旧墓地撤去後の遺骨をどのようにするかきちんと検討し、早めに親族や墓地管理者などの関係者に話を通しておくことが大切です。
整理するお墓の範囲(先祖代々の墓も含める等)や供養方法も最初に相談しておきましょう。
きちんと周りに納得してもらう他に、思わぬ障害も事前に取り払っておくことができます。
場合によってはお寺へ「檀家をどうするか」についての相談も必要とります。
6.2 改葬先の霊園、お寺、神社等に相談(または散骨対応業者への相談)
関係者の同意が取れたら、改葬先の霊園等へ改葬の相談をしましょう。
新規にお墓を建てるほか、納骨堂や永代供養の方法について説明を聞いて決めていきます。
また、散骨や手元供養の場合は、対応できる業者へ相談しておきましょう。
6.3「改葬」に必要な書類を準備する
「改葬(埋葬)」するには旧墓地のある役所が発行する「改葬許可書」が必要になります。
この「許可書」もらうために以下の3つの書類を揃えて役所へ申請します。
①「改葬許可申請書」:役所の様式に記載(以下の添付書類を添える)
②(添付書類)「埋蔵・収蔵の事実証明書」など(現在埋葬中の墓地等の管理者が発行したもの)
③(添付書類)改葬先が発行する「墓地等の使用承諾書」(受入証明書、永代使用承諾書、墓地使用許可証等)
※「改葬許可証」は遺骨の数だけ必要
※散骨や手元供養の場合は「改葬(埋葬)」しないので「改装許可証」は不要
(申請後の手続き)
発行された「改葬許可証」を改葬先の墓地管理者に提出し、埋葬・納骨してもらいます。
6.4お墓を撤去してもらう業者を決める
作業の範囲は「墓石を撤去して墓地を更地に戻し、墓石を処分する」までを言います。
お墓の土地の面積1平方メートル当たり10~15万円位が相場のようです。
ネットでも業者を探せますが、お寺の敷地内のお墓の場合は住職さんに確認してから頼む方がよいかもしれません。
6.5撤去するお墓の「魂抜き」、遺骨取り出し
お墓を撤去する前に「魂抜き」をして、遺骨を取り出します。
「魂抜き」は旧墓地のお坊さんや神主さんに実施してもらうのが一般的です。
費用は宗教・宗派により差があります。依頼は最初の墓地管理者への相談の時にしておきましょう。
6.6お墓を撤去
魂抜きが終わったら業者による撤去作業を実施します。
土地を更地にして、墓石の処分をしてもらいます。
6.7改葬(納骨、永代供養)または散骨、手元供養
改葬の場合、改葬先の霊園等に遺骨を移し納骨や永代供養をしてもらいます。
※改葬の場合「改葬許可書」が必要となります。
※お墓を持たない場合はここで「永代供養」をする方法になります。
散骨や手元供養などの場合は、対応業者と供養を進めていきます。
7. Q & A
Q. 納骨堂と永代供養の関係は?
A.お寺、霊園等で墓石を建てずに「納骨堂」を利用する場合、一定期間(20~30年)後に永代供養で合祀(納骨堂から出して合葬)するという内容が多いです。
これは「いきなり他人の遺骨と合葬するのは抵抗がある」場合に用いられる「永代供養」の方法といえます。
納骨堂のまま永代供養(合葬)しない内容もありますが、納骨堂利用料を払い続ける必要がある場合が多いです。
Q. 先祖代々のお墓はどうすればいい?
A.「墓じまい」では先祖代々のお墓も一緒に改葬した方がよいでしょう。
古い墓地だと先祖代々の骨壺のないお墓があることがあります。
お墓の土を遺骨の代わりとして供養する場合もあります。
改葬先の埋葬費用等も変わりますので、改葬する範囲を明確にして相談しておきましょう。
また、「改葬許可書」をとる場合は「~他先祖代々」と記載する場合もあります。(記載は各自治体の指示に従ってください)
Q. 神道の永代供養はどうすればいい?
A. 神社は通常お墓を持たないため、永代供養をしてくれる神社は数少ないです。
ネットで調べると少しはあるのでそこにお願いするか、 宗派を問わない霊園の永代供養を利用する方法がよいでしょう。
8.「墓じまい」は、周囲の理解を得ながら、時間をかけて進めよう
お墓の問題はどうしても先送りになりがちです。
私自身、還暦に近くなってようやくお墓の行く末を不安に感じたところです。
「墓じまい」も最初は田舎のお墓の権利関係もわからないところからスタートしました。
そこでは、田舎の親類に相談し「墓じまい」の意図を時間をかけて理解してもらうことが重要だと思いました。
まだ「墓じまい」はできていませんが、親類に「墓じまい」を進めることの理解をしてもらえたので、それだけでモヤモヤした気持ちが晴れ、スッキリとした気分になりました。